2025/01/17
法律関連書籍の買取【500冊以上 83,970円】
今回は法律関連の書籍を非常にたくさん買い取りさせていただきました。ISBNがある本に絞っても、その数なんと400冊以上!
さらに、そのうち200冊以上が出版から5年以内の新しい書籍ということもありまして、全体的に良いお値段をお付けすることができたかと思います。
特に法学書などは、法改正に伴って本の内容がどんどんアップデートされていきますので、お売りいただくのであれば古くならないうちにぜひご検討ください。
さて、それでは今回も気になった本につきまして簡単にご紹介させていただこうと思います。
まず1冊目はこちら。
法律行為法・契約法の課題と展望
ISBN:4792327830
本書は、2022年に成文堂から出版(編集:磯村保 氏・後藤巻則 氏・窪田充見 氏・山本敬三 氏)された709頁におよぶ大作です。
その概要はと言いますと、
“法律行為法・契約法の分野において、民法(債権関係)改正法が施行された今日、最先端の課題分析とその発展の方向を展望し、学界・法曹・取引実務に新たな寄与をなす論文集”
とあり、また端書きには、法律行為を様々な観点から検討し、その種類や個別の特性に応じた具体的なルールを考えるための多様な視点を提供することで、法律行為をめぐる議論の深化を期待する旨が記されています。
また、巻末には28名もの執筆者が名を連ねており、法律行為、契約、不当利得法に関する多くの論文が収録されていることからも、この分野における課題意識の高まりを反映しているように感じられますね。
法律行為法・契約法に関心のある研究者はもちろん、実務を担当されている方にとっても貴重な資料となりそうです。
さて、もう1冊はこちら。
しあわせ仮説 古代の知恵と現代科学の知恵
ISBN:4788512327
原著は社会心理学者ジョナサン・ハイト氏による「The Happiness Hypothesis」、日本では藤澤隆史 氏・藤澤玲子 氏によって翻訳され、2011年に新曜社より出版されました。
本書は「幸福」について最新の心理学的知見を踏まえて書かれています。曰く、幸福感は環境のみならず遺伝的な影響も強く受けているということで、たとえば幸福の方程式として
H=S+C+V (H:幸福感、S:遺伝的範囲、C:生活条件、V:自発的活動)
を提示しています。
幸福度ランキングなど、定量的に幸福感を評価する手法はこれまでもありましたが、先天的な素因を含めているのはやはり珍しいかもしれませんね。
もっとも、本書は自己啓発書などの類によくあるような「こうすれば幸福になれる」といった方法が書いてあるわけではありませんし、「幸福とはなにか」という明快な答えを示してくれているわけでもありません。ただ、古代と現代それぞれの知恵を取り入れながら、どうすればより幸せになれるかについて、科学的に裏打ちされたヒントを数多く提示してくれています。
そして読み進めるにあたり、個人的に特に引き込まれたのは、道徳についての考察でした。
著者は「私たちの薄っぺらで制限された現代の概念では、道徳的な人とは、慈善的な施しを与え、他者を助け、規則に従って行動し、全般的に自己利益を他人の利益よりも優先しすぎない人のことである」とシニカルな表現をしています。
著者によれば、あらゆる人類文化において社会的世界は2つの明白な次元、すなわち「親密さや好き嫌い」(X軸)と「社会階層や地位」(Y軸)を持つが、それに加え「神聖性」と表現するZ軸を見いだしています。
これは神の存在によらず、神々しさを感受する心や美的感覚、あるいは生理的嫌悪感といった、人類が共通して持つ感覚のことですが、そこから本来の道徳を見出し、改めて人生の意味を問い直す流れは、言われてみれば当たり前のことと思いながらも、啓示的でまさに「アハ体験」のような感じです。大変おもしろく、読み応えのある1冊でした。
それでは最後に、いつも通り高額買取リストを添付いたしまして締めとさせていただきます。
(買取額は市場の需要と供給のバランスにより変動するため、現在とは異なる可能性がございます。上記は2024.12.7時点の金額です。)
この度も良書をお売りいただきありがとうございました!
スタッフK
画像の書籍は今回買い取りさせていただいたうちのほんっっっっの一部です
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