針灸・漢方

針灸・漢方とは

針灸・漢方は中医学を基にして日本独自の発展を遂げた治療方法です。

針灸とは

針灸とは、針（鍼：はり）や灸（きゅう）（モグサ：ヨモギの葉を乾燥させて葉の裏側だけを集めたもの）を用いる東洋医学です。身体全体を一つの小宇宙としてとらえ、そのバランスが崩れた結果が病である、と考える医学です。針は0.12～0.18mmという非常に細いステンレス製のものを使い、痛みはほとんどありません。灸は、モグサを直接肌の上に乗せて火をつける直接灸と、モグサと肌の間に味噌などを挟む間接灸があります。間接灸は比較的熱くなく、気持ちの良い感じがします。

針灸は石器時代の中国が起源とされ、日本には奈良時代に伝わりました。数世紀におよぶ治療的経験則を近代になって技術体系にまとめたものが現在の針灸となっています。

漢方とは

漢方は「自然にあるものの恵みを使い体の不調を治す」というものです。自然にある植物や動物などの一部をそのまま、あるいは浸出・濾過などの処理を加えて製剤したものです。漢方は針灸と同じく長い時間に渡る治療的経験則を現代の技術体系にまとめたもので、現代医学（西洋医学）と併用して用いられることもしばしばあります。薬学と深い関連があり、薬剤師の中には漢方を専門とする人もいます。

針灸の権威といえば、日本針灸学会の会長である久光　正氏が挙げられます。昭和大学の副学長もされています。また、漢方の権威では日本東洋医学会の佐藤　弘氏が挙げられます。東京大学医学部付属病院で漢方治療を始めた人でもあります。

針灸・漢方に関する本で人気があるものの例としては

・慢性疼痛・脳神経疾患からの回復―YNSA山元式新頭鍼療法入門 単行本 – 2011/8/1 加藤 直哉 (著)

・超初心者用・鍼灸院治療マニュアルー即効性のあるテクニックー 単行本 – 2016/11/10 淺野 周 (著)

・つまずきから学ぶ漢方薬 構造主義と番号順の漢方学習 単行本（ソフトカバー） – 2018/4/17 岩田 健太郎 (著), 西本 隆 (監修)

・フローチャート漢方薬治療 (本当に明日から使える漢方薬シリーズ) 文庫 – 2011/4/24 新見 正則 (著)

などが挙げられます。