2024/10/18
数学・物理学を中心とした専門書の買取【335冊 48,503円】
今回も数学・物理学の専門書を中心に、なんと335冊の買い取りをさせていただきました。
専門書のなかには、その希少性から、必要とする方が気軽に手に入れられないものも多いため、こうしてお譲りいただけるのは本当に有り難いことです。
さて、そんな中からご紹介する1冊目はこちら
流体力学 (前編) (物理学選書 14)
ISBN:4785323140
著者は今井 功氏、1973年に裳華房より刊行されました。
今回買い取りさせていただいたものは、2015年発行のなんと第32版!流体力学を学ぶ方にとってはまさに必読書なのでしょう。
本書の紹介によれば、
「本書は、流体力学の本質的に重要な点をできるだけ絞り、それについてできるだけ丁寧に解説するという方針で書かれた書である。そして、完全流体についての徹底した解説と、粘性流体についてはおそい流れについてまでを詳述した、著者のライフワークともいうべき力作である。」
とあります。本質的な理解に重点を置いた良書だからこそ、40年以上経った現在でも求められているのですね。
なお、本書は前編と題されていますが、著者である今井 功氏の逝去(2004年)により、後編の出版は企画中止になってしまったとのこと。非常に惜しまれます。
続きましてはこちら
確率論 講座 数学の考え方 (20)
ISBN:4254116004
朝倉書店から出版されている「講座 数学の考え方」シリーズの1冊、2004年に舟木直久氏によって著された「確率論」になります。
「確率」というと、私は「場合の数」で樹形図を書くのが大変苦手でした。書き漏らすし、紙に収まらなくなるし、想定以上に枝が広がってごちゃごちゃになるし…
ですが、天気予報や抽選、ゲームなど、数学の分野の中では極めて日常的で身近な概念ですよね。
「数学なんて人生で役に立たないでしょ」なんて反抗期のお子さんがいらっしゃる方は、「確率を極めればゲームに強くなるよ」なんて諭してあげるのも良いかもしれません(?)
なんなら初歩的な三角関数とかベクトルについては私も習ってて良かったなと思ったことがあります。ハンモック作るときとか。
さて、本書の第1章では確率を学ぶにあたって理解すべき「独立性」や「加法性」の話から「現代確率論の成立」まで説明されています。そのうえで、2章からは基礎概念を丁寧に整理しながら応用面までカバーしており、確率論を体系的に学びたい方にとって必要十分な内容になっていると感じました。
そして最後にこちらをご紹介
改訂版 ビオトープ管理士資格試験公式テキスト
ISBN:4820749706
公益財団法人日本生態系協会 著、日本能率協会マネジメントセンター 発行(2016年)
「ビオトープ」というと、公園や水族館などでも見かけることがありますが、なんとなく「小さな人工池」程度の認識しか持っていませんでした。
しかしながら実際には、規模の大小に関わらず生物(ギリシャ語で「bio(命)」)が安定して生息できる空間(「topos(場所)」)を「ビオトープ」と呼ぶのだそうです。自然環境の保全と人間社会との共存を目指す重要な概念であり、その計画・施工を担うのが「ビオトープ管理士」というわけなのですね。
今後も緑化運動や環境保全教育の気運が高まる中、必要とされる資格として注目されていることがうかがえます。
2級ビオトープ管理士の試験内容
今は自然を保護し管理するために、公園などでも立ち入れない区域が多い印象ですが。いつの日か本当の意味での「共生」が実現されたらいいなと思います。
方法は違えど、微力ながらSustainableな世界に向けて働いている古本屋より。
この度も非常に多くの良書をお譲りいただきありがとうございました!
スタッフK
これでもまだ一部です…!
(買取額は市場の需要と供給のバランスにより変動するため、現在とは異なる可能性がございます。上記は2024.10.12時点の金額です。)