2020/02/07
プログラミング、宗教等に関する書籍買取させて頂きました
今回はプログラミングと宗教(特にキリスト教)の本が中心の買取となりました。以下に特に良い査定額をお付けできた本をご紹介します。
「世界標準MIT教科書 ストラング:線形代数イントロダクション」
「Pythonでつくる ゲーム開発 入門講座」「みんなのPython 第4版」
「メキシコ料理大全: 家庭料理、伝統料理の調理技術から食材、食文化まで。本場のレシピ100」
「Principles of Microeconomics」
「Electrode Potentials (Oxford Chemistry Primers, 41)」
「コンピュータ、どうやってつくったんですか? はじめて学ぶ、コンピュータの歴史としくみ」
「統計学入門 (基礎統計学Ⅰ)」「第二次世界大戦1939-45(上)」
「マイクロシェルター ―自分で作れる快適な小屋、ツリーハウス、トレーラーハウス (Make:Japan Books)」
「The Theoretical Minimum: What You Need to Know to Start Doing Physics」
「The Annotated Turing: A Guided Tour Through Alan Turing’s Historic Paper on Computability and the Turing Machine」
「メイカーとスタートアップのための量産入門 ―200万円、1500個からはじめる少量生産のすべて (Make: Japan Books)」
「なぜ私は生きているか―J・L・フロマートカ自伝」「Pythonからはじめる数学入門」
「ロベールのC++入門講座」「キリスト教の精髄 (C.S.ルイス宗教著作集4)」
「退屈なことはPythonにやらせよう ―ノンプログラマーにもできる自動化処理プログラミング」
「候補者ジェレミー・コービン――「反貧困」から首相への道」
「東方正教会 (文庫クセジュ)」「イエスという男 第二版 増補改訂」
「Python Crash Course: A Hands-On, Project-Based Introduction to Programming」
などなど。プログラミングや宗教関係の本の他には料理や数学、物理学などに関するものもありますね。そして、和書の中に洋書もちらほら。Alan Turingの本はちょうど彼を題材にしたドキュメンタリー映像を観た後なので気になりますね~。英語、しかも専門的な内容なのでちょっと腰が引けますが。
そんな中、今回特に気になった一冊はこちら
「東方正教会 (文庫クセジュ)」(1977年7月第一刷・2005年6月第10刷)
です。
おそらく、ですが、この買取日記で「文庫クセジュ」について書いたことが無かったと思うのでご紹介いたしますと、こちらの「東方正教会」は白水社が出版している「文庫クセジュ」シリーズのからの一冊となります。同シリーズはフランスのプレス・ユニベルシテール・ド・フランス(PUF)社が刊行している「Que sais-je?(クセジュ)」コレクション(1941年~)を邦訳したものです。「クセジュ」とはフランス語で「わたしは何を知っているか?」を意味し、フランスの思想家モンテーニュの座右の銘とされています。今回の「東方正教会」の冒頭にも邦訳版出版にあててPUF社版の監修者まえがき(1951年)が添えられており、「完成のあかつきには千冊に達する予定」であると宣言されています。
実際には何冊出版されているのか気になったので、フランス語の本シリーズのサイトを検索してみたところ、なんと2020年1月31日現在、4187タイトルが発刊されていました(驚)。目標超えすぎです。
ちなみに、日本語版は4187タイトルのうち1034冊までが刊行済みになっているようですが、クセジュ・コレクションの新作が早く読みたい方にとっては邦訳版発売を待つが早いか、フランス語を会得するが早いか程の待ち時間が発生しそうです。実際、こちらの「東方~」は原文が1965年に書かれており、日本語に訳されたのはその12年後ですからね。
さて、肝心の「東方正教会」の内容ですが、まず、正教会独特の言い回しというか、単語にも耳慣れないものが多く、クセが強い印象です。また、クセジュ・シリーズのもう1つの特徴として、すべてのタイトルが内容関係なく128ページ(フランス語版。日本語版である本書は「あとがき」を除く本文部分で169ページ)に収められているということもあり、濃い内容をかなり凝縮している感が否めません。本書全体を通してその歴史や教義、哲学などが網羅されているのですが、ページ数の都合上か丁寧な説明は割愛されているため、入門編としてはちょっと難しすぎます(少なくとも、浅学な私には…)。いや、カトリックやプロテスタントなど別の教会の教義にも精通している方なら、きっと難なく読めるとは思うのですが。
ただ、正教が辿った歴史の説明の中で、18世紀ロシアのドストエフスキーにおける「キリスト教の再生」の言及があったとき、そういえば、カラマーゾフの兄弟のゾシマ長老も正教会の聖職者だったんだよな、と改めて思い出すひとコマがありました。ドストエフスキー、今ちょうど読み直しの最中なのですが、当時のロシアの信仰という視点からも理解が深まると、また違った味で楽しめそうだと気付かされました。
少し活字はお休みして、お茶の水のニコライ堂(日本ハリストス正教会の総本山)にでも見学に行っちゃおうかな?なんて思った今日この頃でした。
今回も良書をたくさんお譲りいただき、ありがとうございました!