2019/12/13
数学書・物理学書・プログラミング書籍の買取させて頂きました
買取日記ジャンル
今回は数学や物理学、プログラミング等の理数系の専門書が中心の買取となりました。以下に良い査定額をお付けできた本をご紹介します。
「数学基礎論序説: 数の体系への論理的アプローチ」
「Theoretical Physics 1: Classical Mechanics」
「微分積分学 第1巻―数学解析第一編 (數學解析 第 1編)」
「マスペディア 1000」「代数学〈第1巻〉」「量子アルゴリズム」
「量子情報科学入門」
「微分積分学〈第2巻〉―数学解析第一編 (數學解析 第 1編)」
「整数論基礎講義」「Basic Mathematics」
「量子計算理論 量子コンピュータの原理」
「実践Rust入門[言語仕様から開発手法まで]」
「行列プログラマー ―Pythonプログラムで学ぶ線形代数」
「Programming in Haskell」
「Mathematical Methods for Physics and Engineering: A Comprehensive Guide」
「理論物理学のための幾何学とトポロジーI [原著第2版]」
「Linuxカーネル2.6解読室」「Elixir in Action」
「Professional Linux Kernel Architecture (Wrox Programmer to Programmer)」
「Mathematical Methods for Physicists, Seventh Edition: A Comprehensive Guide」
「scikit-learnとTensorFlowによる実践機械学習」
「Deep Learning (Adaptive Computation and Machine Learning series)」
上に挙げさせていただいた本のうち、「Basic Mathematics」を除くすべての本が2006年以降に出版された本でした。理数系の本であるかどうかに関わらず、新しい情報を載せている本の方が需要が高く、お値段も高くなる傾向があります。今回はそれが如実に表れた形ですね。
ですが、今回の唯一の例外、「Basic Mathematics」は未だにスタンダードな数学理解のための教科書としての評価が高い本になっており、出版年(1998年)の割には良い査定額をお付けすることができました。人文学系統の本などでも、古くてもスタンダードな思想書等に高い評価を付けられる場合もございます。「古いものだから諦めていたけど、やっぱり気になる」という方は、ご遠慮なく当店にご相談くださいね。必要であれば事前査定も承っております。
毎回、気になる本をお譲りいただいた本の中から一冊を選ぶのが大変なのですが、今回は割とすんなり決まりました。それがこちら。
「マスペディア 1000」(2016年12月25日 第1刷発行)
です。
本書写真、帯の背表紙側には「世にも美しい事典と評判」で「第50回造本装幀コンクール経済産業大臣賞受賞」のサイエンスペディアの姉妹編であることが高らかに宣伝されているのですが、それも納得の装幀の美しさです。写真ではちょっと分かりづらいですが、表紙カバー右端にすでに本書でとりあげる10の数学分野がロゴ入りで記されています。こちらの分野ごとに関連する事柄がまとめられており、それが合計で1000なので、「マス(数学)ペディア(事典)1000」というわけです。
多くの事典では50音順に用語の説明が並んでいますが、この事典では分野ごとに関連する事項を並べられた順に読んでいくと、その分野についての知識が深まるように整理されています。なので、1つ1つの事項を参照するという本来の事典的な活用方法ももちろんありますが、読み物としても楽しめるという面白い作りになっているわけです。
難解な事項も噛み砕いて幅広くまとめられており、一体どんな天才が書いたのかと好奇心を抱いたので、原著者と原著名を気軽に調べてみました。こちらの本、アメリカで2010年にRichard Elwesにより執筆された本の和訳なのですが、そちらの原題名、長いですが書きますと、「Mathematics 1001-Absolutely Everything That Matters in Mathematics in 1001 Bite-Sized Explanations」(ちなみに装幀は日本版と全く異なります。)というようです。
…ん?1001?…!!1001です(驚)!アメリカ版の書評を読むに、計1001の「エッセー」から成るので、このような題名らしいのですが…。日本語版では1つ削られてしまったのでしょうか??いや、でも、やはりアメリカ版にも「10分野についての1000の説明」というレビューもありますね…。うーん、日本語版の「まえがき」がそれに該当するという解釈なのでしょうか??…謎です。
アメリカでは2014年に2010年版の改訂版(図などに分かりづらい部分があったようです)が出版されているということなので、日本でも2014年版の和訳が出版されれば、この消えた1項目の謎は解ける…のでしょうか。お客様にお譲りいただける日をお待ちしております!(笑)
今回も良書をたくさんお譲りいただき、ありがとうございました!