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スタッフブログ 買取日記

2019/06/25

理系書籍(数学、物理学、プログラミング)買取いたしました。

今回は理系の書籍を買取させていただきました。特に数学や物理学、プログラミング関連の書籍が多くありました。以下に良い査定額をお付けできた本をご紹介します。

 

「秀策極みの一手―最強本因坊の大局観、判断力30選」

「プログラミングコンテスト攻略のためのアルゴリズムとデータ構造」

Inequalities: A Mathematical Olympiad Approach

「囲碁人ブックス やさしく語る 碁の本質」

「坂田アキラの 数IIIの微分積分が面白いほどわかる本 (坂田アキラの理系シリーズ)

「超・関係代名詞マニュアル──大人の英語を使いこなすための必須アイテム (超マニュアルシリーズ)

「ドラえもん 今日も1日、いい日にするぞ! (My First Big)

C言語プログラミング基本例題88+88

「現代物理学3大理論 増補第2 (ニュートン別冊)

「【CD3枚付】TOEFL iBTテスト本番模試 (TOEFL(R)大戦略)

「完全独習相対性理論 (KS物理専門書)」「力学 (基幹講座物理学)

Hacking: 美しき策謀 第2版 ―脆弱性攻撃の理論と実際」

「基礎物理学演習 (2)」「初等整数論9章」

「固体物理学演習―キッテルの理解を深めるために」

「演習しよう 熱・統計力学―これでマスター!学期末・大学院入試問題 (ライブラリ物理の演習しよう)

「数学の道しるべ―研究者の道とは何か」「力と運動の物理 (放送大学教材 7465)

 

 こう見ると、数学や物理、プログラミングの本に囲碁や英語、そしてドラえもんの本まで混じっているのが面白いですね。

そんな異質な光を放つ猫型ロボットも大変気になりつつ、今回ご紹介したい本はこちら。

「初等整数論9章」

 です。

 こちらの本、最初に題名を読んだときに誤解してしまったのですが、同様のタイトルのシリーズ本の第9章目…というわけではなく、整数論を9章に分けて説明しているのですね。確かに「初等整数論“第”9章」ではなく、「初等整数論9章」となっております。「整数論のみで9章にも分かれているのか…さぞかし難解な専門的内容なのであろうな」と思いきや、そうではありません。なにせ「初等」です。こちらも親切に題名にそう書いてあります。そうです、シンプルかつ正確。まさに数学的表現ですね。

 今回ご紹介させていただいている写真の「初等整数論9章」は2008917日発行の第2版となっております。1999年に初版が発行されたのですが、どうやらそちらには誤りや問題の不備が数多くあったようで、2005年に著者のJames J.Tattersall氏が他の数学者の指摘等を受けて第2版を出しました。本書は、それを小松尚夫氏が邦訳したものです。  

しかし、訳者序文によれば、その指摘を受けて直したはずの第2版にも間違いが多く、訳者が著者に確認を取りながら訂正補足をして、邦訳版は出版されるに至りました。原著にはない「オンライン整数列大辞典」からの引用なども紹介され、もはやオリジナルの第2版を上回るものとなっており、訳者が「本書は原著の第3版ともいえるであろう」と胸を張って書いているのも頷けます。

こちらの本の特徴は、先にも書きましたが、数学書でありながら専門的になりすぎていないことです。ただ、専門的でない、一般人にも理解できる数学書を作ろうとすると、単なる雑学書になりがちですが、こちらの本では、そうなっていないところが凄いのです。数学書らしく練習問題が豊富にありつつ、読み物的要素もそこここに散りばめてあり、好奇心を多角度から満たしてくれます。序文で、こちらの本のターゲットを「将来中学や高校の教員を目指す学生向けの一学期コース」にしていると明言していますが、その狙いはバッチリだと言えるのではないでしょうか。

挿入された小話をつまみ食いする程度でお腹いっぱいの数学アレルギーの筆者でも、数学を学ぶ気分に浸ることができた、数学アレルギー治療薬にもなりうる画期的な数学書でした。

 

今回も良書をたくさんお譲りいただき、ありがとうございました!

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