2019/04/15
歴史・文学関連の書籍買取いたしました。
今回は歴史関連の書籍を多数買取いたしました。歴史といっても日本史、世界史ありますが、今回買い取らせていただいたものは日本史が中心でした。その他には歴史と関連した現代社会論や組織論的な本もちらほらありました。
その中で興味を惹かれた本がこちら、「失敗の本質 -日本軍の組織論的研究」です。文庫版も1991年に中公文庫より出版されているようですが、こちらは1984年11月の12版、ダイヤモンド社より出版された単行本です。
こちらの本では先の大戦における各戦闘(例えば、ミッドウェー海戦やガダルカナル作戦など)についての経過等が記述されていますが、その目的は単に戦争の記録を残すというものではなく、その当時の日本軍がどのような失敗を重ねたことにより敗北したのかを学び取ることにあります。更には、その失敗から今後日本の組織がどうあるべきなのかという未来を見据えることです。
全体的に、当時の日本軍の失敗の本質というべきものが、現在の日本の組織にも当てはまるように感じられたのが切なくなりました。ただ、本書では当時の敵国であった米国には失敗がなかったかのように書かれている(と、個人的には感じました)のが、やや違和感がありましたかね。出版が35年程前ですから、それも致し方ないのかも知れません。当時は本当にそうだったのかも知れませんが、時代を経た今、そういった比較云々ではなく純粋に内省の書として読むならば、まだまだ現在にも通じる本だと思います。
今回も良書をたくさんお譲りいただき、ありがとうございました!